椎間板ヘルニアについて

ヘルニアの治療にも注力しています。

20~40歳代に多い『椎間板ヘルニア』

 椎間板は、椎体同士を接着させ、つなげている軟骨です。同時に、圧力を分散させるクッションの役割を果たす、とても重要な組織です。その構造は中央部がゼラチン状の「髄核 」、周囲はコラーゲン線維かうなる「線維輪」からできています。髄核を「あんこ」、 線維輪を「パン」に見立て、しばしば「あんパン」に例えられます。
 ヘルニアは何らかの原因で、あんパンの「あんこ」が飛び出した状態といえます。線維輪に弱い部分があると、そこをめがけて髄核が膨らみ、その部分を押し出すようにヘルニアが発生します。
 また、高齢者の病気というより、比較的若い人に起こる病気です。患者さんで多いのは20~40歳代。50歳代後半から、患者さんは減っていきます。
腰椎の構造
椎間板の構造

診断と治療について

 当院では、視診、問診、運動・感覚・反射などを確認する各種検査・テスト、エックス線検査などをもとに診断を進めます。
 診断が確定したら、ますは安静を保ち、薬物療法による保存療法を行います。
 薬は、痛みや炎症を抑える非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)や緊張した筋肉をほ ぐして痛みを和らげる筋弛緩薬などを使用します。
 十分な効果が得られない場合、オピオイド鎮痛薬、神経性疼痛緩和薬と呼ばれる薬を使うこともあります。

 薬物療法で効果が見られない場合や、歩くことができないほど激痛がある時は、「神経ブロック」を行います。局所麻酔薬を神経やその周辺に注射して痛みをブロックする方法で「硬膜外ブロック」と「選択的神経ブロック」があります。2週間ごとに受診し症状が楽になっていれば、薬の量や内容を見直しながら保存療法を継続します。

 痛みが落ち着いてきたら適切なストレッチや股関節周辺の筋肉をほぐすことなどのが症状療法を行い、腰の改善につながります。

 お尻から太ももの後ろにある「腎筋」や「八ムストリングス」太もも内側の「内転筋」体幹を支える「背筋」のストレッチなどが有効で、十分に伸ばして動きをよくすることで、腰への負担が軽減されます。
 炎症が鎮まると、ヘルニアを除去しなくても、8~9割の患者さんは症状が治まり、大きな支障なく日常生活を送れるようになります。

ストレッチの例

ストレッチの方法

気をつけるべきケース

 ただし、膀胱直腸障害(排尿や排便のコントロールができない)や、肛門・会陰部(肛門と外陰部の間)のしびれ・灼熱感がある、脚や足首に力が入らない場合などは、放置すると神経の損傷が元に戻らなくなる危険があり、緊急手術の必要があります。

 次のことが当てはまる時にはできるだけ早く専門医への受診が必要になります。
1)どのような姿勢をとっても、痛みがとれない。
2)腰から脚にかけてしびれがある。
3)痛みやしびれが だんだん強くなってきた。
4)症状が出てから数日たっても、激しい痛みが取れない。
5)脚が動かせない。
6)脚や足首に力が入らない。
7)尿が出にくい、あるいは漏れる。
8)頻繁に便意を催す。
特に5~8は1つでも当てはまったら、緊急手術が必要となる可能性があります。
手術法には、「ラブ法」「顕微鏡下椎間板切除術」な どいくつかありますが、患者さんの状態によって、どの方法がよいかを検討します。

詳しくは当院にお尋ねください。

中高年を悩ませる「痛み」…筋肉痛と関節痛

中高年を悩ませる「痛み」についての解説です。

 整形外科は、骨・関節・筋肉などの運動器の疾患を扱う外科で、脊椎や脊髄神経、末梢神経もその対象になっています。先天性疾患や交通外傷、スポーツ障害を除き、対象患者は高齢者が多く、加齢と身体運動機能障害には密接な関係があります。
 高齢者の整形外科領域患者数は全国で1,500万人とも2,000万人ともいわれ、ほとんどの方が何らかの整形外科的疾患(膝痛、肘痛、股関節疾患、肩関節痛など)を抱えています。直接生命に関わる疾患は少ないですが、外傷以外の受診理由はほとんどが 痛みで、痛み以外では麻痺やしびれなどで歩けない、動かないなどの機能障害で悩んでおられる方が多いのが現状です。

痛みを引き起こす原因は?

 肩こりや五十肩は、筋肉に起こる異常が原因です。運動不足や長い時間同じ姿勢でいることなどによって肩周辺の筋肉の血行が悪くなり、こりや痛みとなって現れます。
 五十肩は肩関節周囲炎と呼ばれ、筋肉や腱に炎症 が起こる場合、肩関節の関節液の量が減り、関節包(かんせつほう)が縮こまって起こることも少なくありません。
 また、中高年の膝痛といえば変形性膝関節症が一般的です。これは軟骨が老化によってすり減り、軟骨というクッションなしに骨が直接当たるようになって痛みを発します。
 その他、骨や関節の痛みを主な症状とする病気として、中高年は骨粗しょう症にも注意しなければなりません。
 このように痛みを引き起こす原因は様々ですが、今回の健康ニュースでは、部位別痛みについて簡単に説明していきたいと思います。

肩こり

「肩こり」という症状は、一般的にはパソコン作業など肩の筋肉に負担がかかる作業に従事する方に多くみられますが、必ずしも更年期に入ってから出現したのではなく、若い頃から引きずっていらっしゃる方も少なくありません。
いわゆる「肩こり」という状態では、肩関節の運動には支障はありません。
もし「肩が(上に)上がらない」「洋服を着替える動作ができない」ような場合は、単なる「肩こり」ではなく「五十肩」という病気の可能性があります。
 ひどい肩こりがある方は、まずは整形外科を受診されて、肩関節に関する病気の可能性を確かめることをおすすめします。

腰痛・背部痛

「腰痛・背部痛」も肩こりと同様に、老若男女を問わず認められますが、更年期の女性においても腰痛を訴える方は多数おられます。
 ただし、日常生活に多大な支障を来たすような重い腰痛がある方や足のしびれや歩行障害を認めるような腰痛でお悩みの方は「椎間板ヘルニア」や「腰椎すべり症」などの他の整形外科の病気の可能性がないかどうかを確かめる必要があります。

膝の痛み(関節痛)

 中高年になると、膝の痛みを訴える人が増えてきます。その原因として多いのが「変形性膝関節症」です。放置しておくと、痛みが徐々に増して日常生活にも不便を来たし、やがて自力歩行が困難になって要介護の状態になることもあります。
 しかし、適切に治療すれば、症状を改善させたり、進行を遅らせるととが可能です。年のせいだかうとあきらめす、早めに整形外科を受診して、きちんと診察してもらうことが大切です。
特に①立ち上がったり、歩き始めに膝がこわばったり、痛みを感じる、②階段を昇り降りする時に強く痛む、③膝の曲げ伸ばしがつらい、といった症状がある場合は、できるだけ早く受診してください。

肘の痛み(関節リウマチ)

 若い人の場合、野球肘やテニス肘などのスポーツ障害が多いのですが、30代以降の女性に多く見られるのは「関節リウマチ」です。
 関節リウマチは、手の指や肘から発症することが多く、最初は「朝起きた時に手や指がこわばって握りにくい」「肘の曲げ伸ばしがスムーズにできない」という症状がみられます。
 国の指導でも治療には「薬物療法」「リハビリテーション」「手術療法」「日常生活」の4本の柱があります。薬だけでなく整形外科でのリハビリも並行して行うことが運動機能回復にはとても重要です。

廃用症候群-寝たきり予防のためにできること

廃用症候群-寝たきり防止のためにできることをご紹介しております。

「廃用症候群」ってご存じですか?

 廃用症候群とは、病気や怪我などの治療のために長期間にわたって安静状態を続けると、身体能力の大幅な低下や精神状態に悪影響を及ぼす症状のことをいいます。「生活不活発病」ともいわれます。

 廃用症候群の進行は速く、とくに高齢者はその現象が顕著に現れます。一週間寝たままの状態を続けると、約10~15%程度の筋力低下がみられるともいわれています。
 例えば、骨折した脚をギブスで固定しておくと、ギブスを外したときに思い通りに動かせなくて驚いたという経験のある方もいらっしゃるでしょう。それが 「廃用症候群」です。
 高齢者の場合、病気や怪我で入院するなどして長期間寝たきり状態になると、廃用症候 群を発症しやすくなります。

 本稿では、廃用症候群の原因やリハビリのポイントについてご紹介します。

筋肉量の減少が老化を引き起こす

 私たちの身体の筋肉量は20歳代をピークに年々減っていきます。一年に約1%程度減少し、70歳代になると約半分くらいにまでなってしまいます。
 筋肉はエネルギーを生み出す働きも担っているため、筋肉が減れば、身体の動きが鈍くなるだけでなく、疲れがとれなかったり、太りやすくもなります。
 加齢とともに感じる身体の衰えや老化は、実は筋肉量の減少が原因だったのです。
 筋肉の量が減ると、身体を動かすこと自体が億劫になるため、さらに活動量が減り、筋肉の減少も加速します。そうなれば将来、“寝た切り”になる可能性が高くなります。
 少し動いただけで息切れする “ちょっとした段差でも転びそうになる ” という経験があれば、すでに筋肉の量が減ってきているという危険信号です。
 いつまでも自分の足で元気に動き回れる若々しい身体を維持するためには、筋肉量をアップさせることが必要になります。

廃用症候群の症状と原因

 廃用症候群を発症すると、「運動器障害」「循環・呼吸器障害」「自律神経・精神障害」を引き起こします。
「運動器障害」とは主に「筋萎縮」「関節拘縮」「骨萎縮」など。「循環・呼吸器障害」では主に「誤嚥(ごえん)性肺炎」「心機能低下」「血栓塞栓症」などを引き起こします。「自律神経・精神障害」では「うつ状態」「せん妄」や「見当識障害」などの症状を発症することがあります。

廃用症候群を発症する原因には…

1)過度の安静状態

 病気や怪我で長期入院して安静にすることによって、全身の筋肉を動かさない状態が長く続くと、筋肉や関節、臓器の運動能力が低下します。
 また、自力で動いたり歩いたりできるうちから車椅子やおむつを使用すると、さらに身体を動かす機会が減ってしまいます。このような状態が長く続くと身体機能は低下する一方にな、廃用症候群を進行させてしまいます。

2)関節の痛みや動きの鈍り

 高齢者になると、関節などに痛みが生じることが増えます。そうなると動くことが億劫になり、買い物や散歩などに出かける機会が減ってしまいます。
 また、安静状態が続くと関節の動きが鈍くなり、 思ったように動けないことから外出するのが嫌になります。
 そうすると、さらに身体能力に衰えが生じ、廃用症候群が進行してしまいます。

廃用症候群のリハビリのポイント

本人を前向きな気持ちにする

 患者本人に、前向きな気持ちでリハビリに取り組んでもらうことが大切です。「何のためにリハビリ をするのか?」「リハビリをすることで、どんな変化が期待できるのか?」といったリハビリの目的や目標をしっかりと伝え、医師や看護士、理学療法土などと協力して、本人のやる気を引き出すことがポイントです。

リハビリしやすい環境を整える

 体調がすぐれない状態でリハビリをするのは、高齢者にとってかなりの苦痛を伴います。「睡眠や食事はきちんと摂れているか?」など、リハビリするのに適した体調かどうかを、事前に医師に確認しましょう。

 場合によっては薬物治療を行う場合もあるので、早めに医師の診察を受けられるのが望ましいと言えるでしょう。

何とかしたい!つらい肩こり

何とかしたい!つら肩こり-肩こり発生のメカニズムと治療法についてご紹介しております。

 肩こりがあると仕事や家事にも影響し、毎日つらいですよね。そのストレスによって、さらに重症の肩こりを引き起こしてしまうことにもなりかねません。
 肩こりになると、どのような痛みがあらわれるのでしょうか?
 本稿では、主な症状と肩こりを引き起こす原因、それに当院での治療について説明させていただきます。

肩こりってどんな症状?

 肩こりとは、 肩から首の周辺の筋肉が緊張し、重く感じる状態のことをいいます。「痛い」「重い」「苦しい」「だるい」「張っている」「ジンジンする」「冷たい」など、人によって感じ方もさまざまです。
 さらに、感じ方だけでなく、肩こりになる原因も人によっ て異なります。長時間の無理な体勢や肥満、なで肩といった体型の問題、生活習慣、老化、ストレスなど、いろいろな理由から肩こりは起こるのです。

 肩こりの原因が 一人ひとり違うとなると、対処法もおのずと変わってきます。それぞれの原因に合った治療・対処を行うことが大切です。

 肩こりは背中の一番表面にある筋肉である僧帽筋(そうぼうきん)エリア、とくに肩上部から痛んで慢性化する場合が多く、 進行すると痛みを感じる部位が広がっていきます。筋肉が緊張している状態が長く続くとインナーマッスルにまで「こり」が拡大し、筋肉がこわばって芯からくる重い痛みを感じるようになります。

 部位によっても痛みの感じ方が異なります。①首から肩上部にかけてのこりは重いものが乗っているような違和感、②肩甲骨と脊柱の間のこりは肩甲骨の内側の際に鉄板のような硬いものが入った感じの痛みであることが多いようです。

ちなみに、重い痛みを放っておくと緊張性頭痛や顔面、上肢(肩から手の部分)の関連痛が併発することもあるので注意が必要です。頭部全体の筋肉が緊張し、頭痛、目の奥の痛み、肩から手の痛みやしびれなども起こる可能性があります。

肩こりの原因

 肩こりの大きな原因として次の4つのことがあげられます。

ずっと同じ姿勢を保っている

 長時間本を読んだり、デスクワークをしたりしているとき、ほとんどの人が首を前に突き出し、両肩がすぼんだ姿勢になっています。この姿勢では首から肩の筋肉が緊張し、疲労を感じるため、血流が悪くなり肩こりを起こしてしまいます。

眼精疲労

 細かい文字を読み続けていると、目やその周りの筋肉が緊張し、肩や首も同じように緊張することで、肩こりになります。
 また、まばたきの回数が減るとドライアイになり眼精疲労を起こし、肩こりの原因になることもあります。

運動不足

 血液は心臓のポンプ作用により全身に運ばれていますが、 実は心臓だけでなく、筋肉の収縮と弛緩の作用にも同じく血液をめぐらせる働きがあります。筋肉は血液を送るポンプの役割があるので、運動不足になると筋力が低下し、血液を送り出す力が不足するため、血流が悪くなります。すると新鮮な酸素や栄養分が十分に伝わらす、疲れやすいうえ、肩こりになりやすい体になってしまいます。

ストレス

 日々のストレスは強く感じるほど全身の筋肉が緊張し、肩とりの原因である抗重力筋の緊張も免れません。
 さらに強いストレスは血管自体を収縮させてしまうので、 筋肉に中で血流障害が起り、筋肉疲労から肩こりになるのです。

 ほかにも、肩が前方に捻りこむ「まき肩」や側湾症など姿勢力が悪かったり、肥満、体の冷え、枕が合っていない、メガネの度が合っていない、老化による筋肉低下、四十肩、貧血、低血圧、内臓疾患、噛み合わせなど首、肩以外の体の不調も肩こりの原因になります。

肩こりの治療

 肩こりには、ほかの病気に関連して発症するケースもあるので、つらい肩こり、頭痛、手や腕の痛みやしびれ、口が聞きにくいなどの場合は医療機関での検査を受けることをおすすめします。当院では問診や検査の結果、症状に合わせて以下のような治療を行っていきます。

マッサージ療法

 肩こりの多くが血行不良からきているものです。マッサージ療法では筋肉の血流を改善し、筋肉の緊張をやわらげることで肩こりを緩和させます。

温熱療法

 血行をよくするには温めることも有効です。 温熱療法では音波や温湿布などを使って患部を温めていきます。

運動療法

 筋肉の緊張か改善に役立つのが運動療法です。
 肩こりに効くストレッチや日常生活の指導が行われます。

筋弛緩剤や鎮痛消炎剤などの薬剤を使用

 肩こりが出ているときは、肩周辺の筋肉が緊張し、血流も悪くなっています。この筋肉の緊張をほぐすために使われるのが筋弛緩剤です。肩こりの場合に使われる筋弛緩剤は効果が緩やかなものが使われます。
 鎮痛消炎剤は血流が悪くなっている部分に発生する、痛みを起こす物質に効果を発揮する、いわゆる「痛み止め」です。

局所麻酔剤

 肩こりを起こしている部分の筋肉に局所麻酔剤を注射することで、筋肉の中の血管が拡がり、血流が改善されます。血流がよくなることで、凝った部分の疲労物質や痛みのもととなる物質が洗い流され、肩こりが軽減します。

ギックリ腰の原因と対処法

ギックリ腰の原因と対処法

強烈な痛みに襲われるギックリ腰

 ぎっくり腰は「急性腰痛」「椎間捻挫」とも呼ばれ、いきなりグキッという衝撃とともに、腰が強烈な痛みに襲われるものです。ぎっくり腰はどうしたら起きるということはありません。原因は様々で、ぎっくり腰に同人の数だけ原因があると考えた方がいし1でしょう。腰椎 が瞬間的にすれてしまい、腰の筋肉が不感に耐え切れすに炎症を起こしてしまう腰痛です。
 ぎっくり腰になった人の数だけ原因があると述べま したが、きつくり腰になる原因の多くは3つ挙げられま す。ただ、それらもぎつくり腰になる原因として根本的芯原因になっているわけではなく、様々芯要因が絡み あい、ぎっくり腰という結果になっています。

ぎっくり腰の原因は?

<A>筋肉疲労

 まず挙げられるのが、筋肉の慢性疲労です。ぎっくり腰は突然起りますが、症状としていきなり現われるだけで、ゆっくりとその原因となるもの は進行しているのです。中腰で荷物を持ち上げようとした瞬間に激痛が走ったり、よろめいてちょっと片足を勢いよくついてしまった瞬間芯とにぎっくり腰になりやすいですが、日常の中 で同じ動作をしても平気だったのに、ある瞬間にぎっくり腰に芯ってしまうのです。これは、少しずつ溜め込んだ筋肉疲労があるとき負担の許容量を超えてしまい、 腰痛として発症したしまったといえるでしょう。
 日常生活を送る中で、筋肉疲労は必ず起こります。それを回復するメカニズムを持ち合わせていますが、 睡眠不足や栄養のバランスが取れていないかったり、 運動不足や座りっぱなしの仕事を続けるなどしている と、筋肉疲労が回復することなく徐々に蓄積されていき、やがて腰痛を招いてしまうことになるのです。

<B>骨格の歪み

 ぎっくり腰になる原因の一つに骨格の歪みもあげるととができます。私たちの日常生活を振り返ってみると、立ちっぱなしの仕事や座りっぱ芯しの仕事に就いていると、長時間、限られた姿勢でいることが多いでしょう。
 こうすることで、身体の柔軟性が失われていき、同じ骨格や筋肉だけを使うことになってしまいます。こうしたことが筋肉のアンバランスを生み出し、骨格の歪みを招いてしまいます。
歪んだ骨格は左右のアンバランスを生み出し、その周辺の筋肉への負担が変わります。身体のバランスをとろうとする代わりの筋肉にも徐々に筋肉疲労が蓄積され、やがて腰痛につながるのです。

<C>いきなりの過負荷

 若い人やスポーツ選手に多いぎっくり腰の原因一つで、高いところから飛び降りた着地の瞬間や勢いよく振り返った瞬間、横になっていて勢いよく起き上がったときなど、止まっている状態からいきなり動いたときや動きの急激な切り替えのときに、腰にいきなりの過負荷がかかり、ぎっくり腰を起こしてしまいます。これら以外に、体重や筋肉のバランスや生活習慣、体質なども考えられます。
 いずれにしても専門医に診てもらいましょう。

対処法と治療

 ぎっくり腰を起こした直後は、腰の筋肉、関節、靭帯 といった場所に炎症が起こっているため、基本的には安静にすることが必要です。さらに冷やすのが基本と されます。いわゆるアイシンクです。氷まくらなどを使ってしっかりと冷やしましょう。
 いすれにしても、ぎっくり腰が初めてでない方や腰痛を頻繁に起こす方、あるいは腰痛が出る可能性がある病気を持っている方は、専門医にきちんと診てもらう方が安心です。もしも、ぎっくり腰でなければ、原因 と芯っている病気への治療が必要となる場合もあるからです。

 痛みが強ければ、安静にすることが大切ですが、極端に安静にし続けるのは、逆に治るのを遅らせることになります。薬を使ったりして痛みや炎症を抑えたら、無理のない範囲で普段の生活に戻ることが回復も早くなります。ぎっくり腰に対してのリハビリ運動は、患部に負担がかからない範囲で行います。患者さまが痛くない範囲で動かすようにしますが、痛みが減るにしたがって運動を増やしていきます。
 治療薬については、①炎症や痛みをやわらげる② 神経に作用して痛みを緩和したり、熱を下げる③筋肉に緊張をとき、リラックスさせる芯どのタイプを患者さまの状態によって使い分けます。

普段の生活の中で、腰痛を防ぐには

普段の生活の中で、腰痛を防ぐには

 腰痛は、放っておくと寝たきりの原因になることもあり、細心の注意が必要です。本稿では普段の生活の中で簡単にできる注意点をまとめてみました。

軽い運動を

 腰痛を防ぐには、腹筋、背筋を鍛えることが重要なポイントになります。激しい運動をする必要はありません。ラジオ体操などで日頃めったに使わない筋肉を使いましょう。
 また、できるだけ歩くようにしましょう。歩く量を増やすだけでも腰痛が改善されることがあります。一目的分ほど歩くことを目標にしてみましょう。もちろん、無理をすることはありません。からだの状態を考えて判断してください。

正しい姿勢を心がけよう

 姿勢が正しくないと、骨盤がゆがみ、腰痛の原因になります。意識して姿勢を良くするようにしてください。

  1. 椅子に腰掛けるときには、深く座る。ちなみに椅子の高さは、座った姿勢で脚の角度が90度になるのがペスト。
  2. できるだけ足を組まないようにしましよう。
  3. 正座するときは背筋をピンと伸ばしましょう。横座りは背骨が歪んで腰痛の原因になったり、症状を悪化させてしまいます。

太り過ぎに注意

 体重が増え過ぎると腰や足に負担がかかります。バランスの取れた食事を心がけ、特にカルシウム(小魚や乳製品)やビタミンCを積極的に摂りましょう。

ストレスをためない

 最近は心因性の腰痛が増えています。現代社会では“ストレスをためるな”といっても無理な話ですが、自分が好きな趣味やスポーツなどで日頃の欝憤を解消するようにしましょう。

適切な寝具を選びましょう

 からだが沈み込まない程度のやや硬めの布団と低すぎたり高すぎたりしない自分のからだに合った枕を使いましょう。

心配なら医師に相談を…

 腰痛の原因には、ヘルニアや圧迫骨折、骨のガンなどの病気も考えられます・症状がなかなか改善されないとか心配な時には、自分で勝手な判断はしないで、医師に診てもらいましょう。


 腰痛の原因にはいろいろありますが、その原因がなんであっても、腰痛の治療に大切なことは、間違った姿勢を治し「正しい姿勢」をつくることです。正しい姿勢とは、ただ単に「まっすぐに立つこと」でつくられるのではなく、常に身体の各部分を正しく使うことによってつくられます。姿勢が正しければ内臓にも無理がかからず、正常にその機能を発揮できます。腰痛を防止するためには、日常生活の中で身体を正しく使い、無理をかけないよう習慣づける必要があります。
日常のいろいろな動作の中で腰を痛めないようにするには、同じ姿勢を長時間続けないことです。主婦は家事のあい間に横になって休むのも良いでしょう。疲れて痛む腰に最も効果的なのは安静にしていることです。

腰痛のオハナシ-当院の治療方針について-

腰痛の種類と治療方針について
「腰が痛い」という症状に悩まされている方は大勢いらっしゃいますが、腰の痛みといっても原 因は人によってさまざまです。
腰痛には原因不明なものから、ギックリ腰(急性腰椎症)、腰椎椎間板ヘルニアや腰椎すべり症など、疾患(病気)として確立されているものまでたくさんあります。その他にも骨粗しょう症を原因とする骨折、細菌感染による炎症、ガンなどの腫瘍の転移、腎臓などの腹部内臓の異常、婦人科疾患、ストレスなどが原因で腰痛になることもあります。
 本稿では、その腰痛についての簡単な解説と当院の腰痛に対する取り組み(リハビリ)を説明させていただきます。

 明らかな症状あるいは椎間板の骨に変化がある腰痛の症状としては、主に以下の傷病が考えられます。

腰部脊柱管狭窄症

  • 歩いていると足などが痛くなる。
  • 痛くなってから腰を曲げて休むと痛みが和らぐ。

急性腰椎症(ギックリ腰)

  • 重いものを持ち上げる、腰をひねるという急な動作によって腰部に急激な痛みを感じ動けなくなる。

腰椎変性すべり症

  • しばらく同じ姿勢をしてから次の動作に移るときに痛む。
  • しばらく歩いていると 足が痛くなったり、痩れだりして歩行困難になる。

腰椎(部)椎間板ヘルニア

  • 腰から下肢にかけて痛みやしびれがあり、足に力が入りにくい。
  • 朝と夕方以降つらいが日中は比較的楽になる。

変形性脊椎症(腰部脊椎症)

  • 朝起きる動作で痛い。
  • 日中はあまり痛くない。
  • しばらく動いていると痛みが軽くなる。

腰椎変形側湾症

  • 腰痛のため、座っても立っても歩いても10分と同じ姿勢を保てない。
  • 寝起き、立ち上がりなど姿勢を変えると痛い。

腰痛の診断

 腰痛には上に紹介したような傷病がありますが、はっきりとした病名が付きにくく、治りにくい機能的な腰痛(いろいろ芯筋肉の協調運動障害や筋肉の収縮遅れ・ 不全など様々です)もあります。
 腰痛を起こす原因はたくさんあります。また、原因がはっきりと分からない腰痛もたくさんあります。腰痛は立った状態で腰部を酷使する人間の宿命的疾患とも言われています。しかし、様々な治療により防ぐことが可能な腰痛も多くあります。

当院での治療方針

 当院では、腰痛の早期発見、早期治療はもちろんのこと、痛みの再発防止にも力を入れています。痛みを我慢して生活し、病状が悪化してから受診するよりも、早く治療を始めた方が治療期間も苦痛のある期間も短くてすみます。
 以下、当院での腰痛治療について、その流れを簡単にご説明させていただきます。

1.まず医師の診察・診断・説明により、病気の解明と理解を深めていただきます。
2.その後、患者様に最適で必要な治療を選択します。投薬、湿布剤、注射などがありますが、なかでも当院はリハビリに重点を置いています。
3.患者様の状態により理学療法(運動療法)が処方されれば、理学療法士による個別的なリハビリ(マンツーマン)が始まります。
個別的なリハビリでは、理学療法士による問診・視診・触診などを行います。それによって患者様個々の状態を把握し、その後必要な治療プランを決めて、実際に治療に取りかかります。

具体的な治療内容の例

1.腰椎の関節部分の過剰な硬さをとり、動きを回復させる。
2.椎間板の膨隆部分を元の位置に戻すような運動により、椎間板由来の腰痛を軽減・消失させる。
3.中腰姿勢やしゃがみ込みなどの動作にともなう腰痛に対して適正な身体動作を体得してもらいます。
4.お腹の部分(体幹部)の安定性を高める。

 以上は一例ですが、このようなリハビリで治療に取り組んでいます。

 治癒にいたるまでの期間は個人差があり、一概には言えませんが、骨の変形などを伴う腰痛などは完全治癒しないこともあります。しかしほとんどの場合、いくらかの改善が望めます。その治療効果に影響する因子として、病状の程度や経過時間、ご自宅で行う治療体操の実施状況、日常生活の過ごし方などがあります。
 それらが複雑にからみ合って病状変化していくため、改善速度にも個人差がでてきます。いすれにしても根気よくリハビリを続けていくことが重要です。

 腰痛に関する詳しいご相談は、来院時に医師に直接お問い合わせくださいませ。